この数年話題になっているHMBですが、嘘情報があまりにも出回っていてHMB=胡散臭いイメージを持たれている方が多い様です。
結論から先に言うとHMBには効果はあります。
HMBの効果を正しく知れば本当にHMBが必要か分かるので、HMBに興味のある方は是非最後までご確認下さい。
目次
HMBの効果
HMBとはBeta-hydroxy-beta-MethylButyrateの略でβ ヒドロキシメチル酪酸とも呼ばれます
- 筋分解(カタボリックの抑制)
- 筋肥大の効率を上げる
- 損傷した筋肉の早期回復
- サルコペニアの予防
となっておりHMBだけで筋肉が付くわけではありません。ただしHMBの効果を知れば筋肥大に効果がある事が分かります。
HMBの効果1:筋分解(カタボリック)を抑えてくれる
マッチョ界で最も嫌われる言葉はカタボリック(筋分解)と言われています。筋肉とは常に分解を行っており、通常カタボリックを阻止する為には常に高い栄養(たんぱく質)を与える必要があります。
一般的に食間が長くなればなるほど筋肉を分解してアミノ酸にしてしまいますが、様々な理由でカタボリックを抑えられない方もいます。
- 仕事の都合上一日6食以上取れない方
- 減量中の方
そもそも筋肥大とは増量と減量を繰り返し行われます。
増量中の理想は一日6食以上摂り常に体内のたんぱく質が減らない様にする事なのですが仕事をされている方はまず不可能と言えます。また減量中はどうしても栄養が不足しカタボリックを速めてしまいます。
もちろんHMBを摂らなくても筋肥大は可能なのですが、HMBを摂取する事により「ユビキチンプロテアソーム系たんぱく分解経路」のたんぱく分解を抑えカタボリック(筋分解)を減らす事ができます。
筋肥大とは「筋肉の増加>筋肉の減少」の図式を続ければ基本的に肥大していきますのでHMBを摂ると言う事は筋肥大に効果的と言えるのです。
HMBの効果2:筋たんぱくの合成を高めてくれるシグナル
HMBはエムトールと言う神経伝達経路を活性化させ筋たんぱくの合成を高めてくれます。
筋肉とはあくまでもたんぱく質で出来ており、HMBで作られるものではありません。
たんぱく質を普通に摂取しても体は一定量しか筋肉を作ろうとしませんが、HMBを摂取するとHMBがシグナルを発し指揮をとります。
HMB「ほらほらもっと働きなさい ぺしっ」
体「ブヒー」
と言った感じでHMBを摂取すると体は喜び筋たんぱくの合成を高めてくれます。
とは言え
HMBとはプロテインがあって初めて効果を発揮しますので、まずはプロテインから摂取する事をおすすめします。プロテインを摂取して満足出来ればHMBを摂取する必要はありません。
より効率良く筋肥大をされたい方はHMBを摂取した方が良いでしょう。
HMBの効果3:損傷した筋肉の早期回復
HMBには細胞膜を安定する作用があります。
激しい筋トレを行うと細胞膜に炎症がおき、膜が壊れますがHMBを摂ると膜の安定が高まり損傷した筋肉の早期回復が見込めます。
筋肥大のおいて筋肉の損傷は必要な事です。
筋肉を損傷しその回復が筋肥大に繋がるのであえて強い負荷を与え損傷させるのですが、損傷したままでの筋トレは逆効果になるので損傷した筋肉を早期回復する事が出来るHMBは筋肥大に有効な成分と言えます。
利用者の中には翌日の疲労感が違うという方も多くいますので、トレーニングの翌日が辛い方にもおすすめできます。
HMBの効果3:サルコペニアの予防になる
HMBにはお年寄りの筋肉量を減少させるサルコペニアの予防に効果があると言われています。この件に関しては厚生労働省がエビデンスとして公開してますのでまず間違いないでしょう。
またHMBはリハビリ患者にも使われている事から、筋分解の抑制に一定量の効果があると言えます。HMB厚生労働省のエビデンス
ただしリハビリに効果的な筋肥大と筋分解の抑制がマッチョになりたい人にとって効果的なのかは不明です。
HMBの効果4:HMBを飲んだだけで痩せる?
HMBを飲んだだけで痩せる効果があるか?
結論を先に言うと「そんな効果はありません」
体重を落とすには「摂取カロリー<消費カロリー」の図式が必要と言えます。
HMBを摂れば筋肥大し基礎代謝が増え痩せると言う人もいます。
仮に筋肉を1kg増やせば基礎代謝は13kcal~70kcal/日増えると言われますが、体重を1kg減らすのに必要なカロリーは7200kcalと言われています。
基礎代謝が上がれば多少なりともダイエットに効果的ですが筋肉を1kg増やすに想像以上の努力が必要になります。
しっかりと筋トレを行い、効率良く筋肉を付ければ最終的に基礎代謝が上がり痩せやすくなりますが、HMBを摂取するだけでは筋肉が増えないのでHMBだけで痩せる事は99%あり得ないと言えます。
もし「HMB=飲むだけで痩せる」と思っている方は絶対にHMBを購入されないで下さい。
100%騙されています。
HMBの効果5:飲み方
HMBは摂取してから1時間~2時間後に血中濃度がピークになります。その為筋トレ1時間~2時間前に飲んでおくと良いでしょう。
摂取量は体重1kg当たり38mgですので、60kgの方ですと60×38=2.2gになります。吸収率が7割~8割と言われていますので3g程摂取するのが良いとされています。
一回で3g摂取するよりも1gを3回に分けた方が吸収率は良くなります。
- 朝 1g
- 昼 1g
- 夜 1g
しっかり分けて飲んだ方が良いのですが、一番大切なのは続ける事です。HMBは効果を発揮するまでに2週間かかると言われていますので2週間飲み続ける事をお勧めします。
どうしても時間が無い方は筋トレ2時間前に3gまとめて飲みましょう。
HMBの効果6:価格で効果は決まらない
HMBの販売価格は一ヶ月分1000円程度から6000円程度まで幅広くなっています。
6000円代のHMBの大半は芸能人を使っており、6000円のほとんどが広告費に使われています。そもそもHMBとは単価が安く6000円もする様な商品ではありません。
HMBは一日に3mg程摂取するのが良いとされていますので、g単価で選んで良いと思います。
amazonでは低価格のHMBが販売されていますので、まずはそちらから始める事をお勧めします。激しいトレーニングをされている方は安いHMBで日6g摂る方法もありだと思います。
まとめ
HMBとはカタボリック(筋分解)を防ぎ、筋肥大の効率を上げる事が分かっています。ただし優先度はそこまで高く無いので過度な期待は避けましょう。
- プロテイン
- マルチビタミン・グルタミン
- BCAA・クレアチン
- HMB
になりますので、これら全てのサプリメントを摂取していて更なる効率を考えている方はHMBを摂取した方が良いでしょう。
最近はHMBの誇大広告が多く「HMBを飲めばシックスパックになる」広告をよく見ますが、100%嘘なので間違っても信じない様にしましょう。
HMBの効果をより感じる事が出来る人は以下の様に方です。
- 高齢者
- 寝たきりの方
- ダイエット中の方
- トレーニング過剰で休養不足の方
これらに当てはまる方は様々なエビデンスで効果が認められていますので、摂取した方が良いでしょう。
また筋肥大目的の方で「お金のある人は飲んだ方が良い」と思います。
HMBに興味のある方の大半は楽して筋肉が欲しいと思っているはずです。しかしHMBだけの力で筋肥大はしませんので筋トレは必須となります。
当サイトでは様々な筋トレ方法を紹介していますのでまずは筋トレから始めましょう!